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東京、千葉、神奈川、ペットの往診動物病院です。飼い主様の環境とその子にあった治療方法をご提案いたします。
犬のいびきは病気かも? 
2019年07月04日 (木) | 編集 |
さて! もう一つ先日Webマガジンに載せた記事を。

愛犬の『いびき』についてです😴💤

皆様の愛犬のなかには、キャンキャン寝言を言ってみたり、夢をみながら手足をばたつかせてみたり、時にはぐーぐー人間のようないびきをかきながら寝ている子もいると思います。
(ナッツはいびきは殆どかきませんが、寝言はすごいです!(◎_◎;))
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そんな姿はとっても愛らしく思わずほっこりしてしまいますよね。

今日は愛犬たちの「いびき」に関して取り上げてみたいと思います。

そもそも、いびきって何なんでしょうか?

いびきとは睡眠時の呼吸に伴う雑音のことです。

睡眠中は喉の周辺の筋肉を含む全身の筋肉が緩むことにより、起きている時よりもさらに気道が狭くなり、空気の抵抗が強くなります。

そこに空気が通ると周囲の組織、粘膜が振動して「音」としていびきが発生します。

なので、どの子でもあっても睡眠時にいびきをかくことは問題ではありません。

また、犬種の中には他の犬種と比較して大きないびきをかく子達もいます。

フレンチブルドッグやパグ、ボストンテリア、シーズーといった、いわゆるお鼻が短い“短頭種”です。
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短頭種は他の犬種と比較すると鼻の穴が狭い、いわゆる狭窄性外鼻孔であったり、喉の奥にあるヒダ状の軟口蓋といわれるものが通常よりも長く、空気の抵抗がより一層生じやすく、起きている時は呼吸音、寝ているときはいびき音として正常でも確認されます。

しかしこれらは遺伝的、解剖学的素因により若いうちから発生し、慢性経過をたどりながら徐々に悪化していくので、年齢とともに呼吸音、いびき音は増大するかもしれません。
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では、病的ないびきってあるのでしょうか?

先ほども述べたように、正常でもいびきは睡眠時の筋肉の緩みから空気の抵抗が音として聴取されるので基本的には問題ありません。

しかし、昔と比べていびきが大きくなったとか、急にいびきをかくようになった、起きているときもいびきのような音がするようになった、などは、呼吸器で空気の抵抗が増大していることを意味しており、重篤な疾患の始まりの可能性があります

そのように感じられた場合には一度かかりつけで相談なさってくださいね

いびきが増大する病気には以下のようなものがあります。

【肥満】
犬が肥満になると、喉周辺の脂肪が増大するため、正常よりも気道が狭くなり空気の抵抗が大きくなりいびきも増大する可能性があります。
当然呼吸器にも体にも負担がかかってくることなので愛犬の体重はしっかり管理してあげてくださいね。
体重を適正に保つことでいびきが解消され呼吸がより楽になるかもしれません。

【アレルギー性疾患や鼻炎、喘息など】
何らかのアレルギー反応が起こると、喉周辺や気道の粘膜が炎症、浮腫を起こし通常よりも狭くなります。

その結果呼吸時に空気の抵抗が強くなり、いびき音も増大する可能性があります。

咳やくしゃみ、鼻汁を伴っていたり、皮膚の慢性的な痒みや慢性的な軟便を呈している子はなんらかのアレルギーがあるかもしれませんので一度病院で診てもらってくださいね。

【口腔内腫瘍、鼻腔内腫瘍】
口腔内や舌の根元、鼻腔内に腫瘍が発生すると、腫瘍が喉や気道周辺を圧迫し呼吸への抵抗が生じ、いびき音が増大する可能性があります。

起きている時でも呼吸音の増大が認められることもあるかもしれません。

鼻汁が増えた、口や鼻からの出血がある、顔がやや不対称に腫大する、くしゃみが増える、などが認められた場合病院で受診なさってくださいね。
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愛犬たちのいびきはとてもかわいいものですが、ときに疾患の始まりの可能性がありますので、何か心配なことがあればぜひかかりつけで相談なさってくださいね。

その際は、動画で愛犬のいびきの様子を撮影していくことをオススメします

しまペットCLINIC
shima.pet.clinic@gmail.com

マンチカンと暮らす
2019年07月01日 (月) | 編集 |
先日webマガジンに【マンチカンとの暮らし】に関して記事を記載しましたのでこちらにも

みなさま、マンチカンという種類の猫をご存知ですか?

短い足でトコトコ歩く愛らしい猫、一目見ればその可愛さに思わず引き込まれるマンチカン

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マンチカンって一体どんな猫で、どんな風に私たちと暮らすことができるのでしょうか? マンチカンという猫、マンチカンの飼い方、マンチカンの病気について触れたいと思います


マンチカンという名前は、“子ども”や、“小さい”、“短い”という意味がある言葉「マンチキン」に由来していると言われています。

非常に短い四肢を持つのが特徴で、猫界のダックスフンドとも言われています。

マンチカンは元々は人間の手によって掛け合わされた種類ではなく、突然変異的に長足の猫に混じって短い足を持つ個体として自然発生した猫種です。

そういった遺伝的背景を考慮して、当初は不健康ではないか?と様々な論争がありましたが、長足に混じって短足の猫が世界中で発見されることなども踏まえ、特に他の健康な猫と比較して病気のリスクが高いわけではないとされ、今日新しい一つの品種として認められています

足が短いとジャプとかできないのですか?とご質問を受けることがありますが、そんなことはありません(^-^)/

マンチカンは他の猫と比較すると極端に短い四肢を持っていますが、他の猫に引けをとらない運動能力も持ち合わせています。

後肢の筋肉も十分に発達していますのでキャットタワーも難なく飛び上がり普通に暮らすことができます。

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マンチカンは色、毛質、毛の長さ、足の長さも様々な種類があります。

言い換えれば、「短足」を軸として様々な見た目のマンチカンが存在し、同じ見た目のマンチカンは1つとしていないとも言われています。

被毛の色は白や黒、茶色やクリームといった単色も存在すれば複数の色が混じったなんとも表現できない美しい色の被毛を持つマンチカンもたくさん存在します。

被毛も長毛のマンチカンも存在すれば、非常に短い短毛種も存在します。特に規定もなく、見た目で長毛種、短毛種と分けられています。

瞳の色もバリエーション豊かです。

実は足の長さにもバリエーションがあり、マンチカンの中でも足の長さによって、短足、中足、長足にも分けられます。

先ほども述べたように、元々は土着の猫に混じってたくさんの品種から極端に短い足の猫が発生したことより、どんな風貌も有りえるのです。

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マンチカンの性格は、比較的穏やかで人懐っこく、好奇心旺盛の子が多いように感じます。

しかし、嫌なことは嫌!と表現する子も多いです(笑)

性格は遺伝によるところも非常に大きいので、直接ブリーダーさんに親猫の性格や、そのブリーダーさんがどんな性格のマンチカンを大切にされているのか直接聞いてみることも大切だと思います

健康面でいうと、本来マンチカンは、突然変異的に長足の猫に混じって短い足を持つ個体として自然発生した猫種なので、特有の病気というものは存在しません。

しかし、人気の猫種となり、人間の手によって交配されることによりいくつかのことがわかってきました。

例えば、短足のマンチカンと短足のマンチカンで交配すると死産になる確率が高いということ

つまりは、本来遺伝子の突然変異によって起きたものであり、その遺伝子同士の交配は生物学的に受け入れられないと推測されます。

なので、マンチカンの交配は、基本的に短足マンチカン同士の交配は推奨されておらず、長足のマンチカンと短足のマンチカンの交配や、マンチカンと純血種を除く雑種猫との交配が基本とされます。

そのため、短足のマンチカンが生まれる確率は2−3割程度と言われています。

しかし、現在日本でも少し問題となっているのが、そのマンチカンの交配です。

マンチカンの爆発的人気に合わせて、純血ミックスブームも伴って、耳が垂れているスコティッシュフォールドやアメリカンカールとマンチカンを掛け合わせ、「耳垂れマンチカン」や「耳折れマンチカン」として一部の業者で販売されていることです

そもそも、耳が垂れる遺伝子は奇形遺伝子であり、一部の個体では若齢の時期から四肢の重篤な関節炎を引き起こすことが知られています。

そういった遺伝的背景を考慮せずに純血種との交配を行い、本来であれば防げる病気で苦しむ子達も増えているのが現状です。

マンチカンは日本では最近流行り始めた猫種であるため、やや歴史が浅いのも事実です。

また、先ほど述べたように、しっかりとした交配が求められる猫種であることからぜひ直接その子猫を産ませてくれたブリーダーさんを訪問し、親猫、そのまた親猫を自分の目で見て、交配環境、飼育環境を確認することをオススメします

また、そのブリーダーさんがどんなマンチカンを大切にして交配を行っているのか、性格はどんなのを目指しているのか、病気に関してはどのように排除を試みているのか、そのブリーダーさんから直接ポリシーを聞き、そこで初めて我が家にぴったりなのかをよく検討することが命を迎える上でとても大事なことなのです。

もちろんこれはすべての猫種、犬種にも言えることです。

愛くるしいマンチカンとの生活がもっともっと楽しくて幸せな日々になりますように
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しまペットCLINIC
shima.pet.clinic@gmail.com

前庭疾患のボンちゃん
2019年06月24日 (月) | 編集 |
先日の往診症例です

推定15歳のビーグル、ぼんちゃんです。
ぼんちゃんは多頭飼育崩壊でレスキューされたわんちゃん。

今は愛情たっぷりに暮らしています。

そんなぼんちゃん、先週突然夜中にフラフラになり「立てない!!」と飼い主様から連絡いただき、すぐに往診へ🚗

ぼんちゃん、少ししんどそうに伏せたまま立ち上がることができません。

診察すると、眼振を起こしていました。



首もやや傾いています。(斜頚)

この症状はとっても特徴的で、動物の位置情報、平衡感覚を司る「前庭」という場所に何らかの異常をきたしています。

前庭は、耳の鼓膜の奥に存在します。

大きく分けて、内耳の前庭付近での問題、もしくは脳神経を介して脳の問題に分けられます。

前庭障害の原因は様々で、中耳炎、内耳炎、原因不明の特発性、内耳の腫瘍、ポリープ、脳腫瘍など多岐に渡ります。

ひとまずぼんちゃんは眼振が強く、本人にとっては地球がぐるぐるまわって非常に気持ちが悪い状態。

吐き気をおさえ、炎症を抑える治療を行いました。

もちろん本来であればMRIを撮影し、脳の状態や腫瘍の有無、内耳の状態などを確認することは必要なことですが、ぼんちゃんがこの先手術で何かをする選択肢は基本的にはないことから、薬剤での反応を見ることにしました。

治療開始して3日目、ぼんちゃんの眼振が治まってきました!

と同時に、食欲も少しずつ回復

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ぼんちゃん 本当に良かった!!

もう少し治療がんばろうね!

大好きなおうちだから頑張れるよね

重度の急性膵炎で倒れたがちょうど1年前の6月。奇跡的な回復を見せてくれて今がある

1日1日を大切に過ごそうね。

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