東京、千葉、神奈川、ペットの往診動物病院です。飼い主様の環境とその子にあった治療方法をご提案いたします。
ぼんちゃんの歯科処置
2017年11月20日 (月) | 編集 |
先日の症例報告です。

もうすぐ14歳になるビーグルのぼんちゃん。

ぼんちゃんは、多頭飼育崩壊でレスキューされたわんちゃんです

当然歯を磨いてきた経験がないので、お口の中には歯石や歯垢がついています。

今日まで飼い主さまが一生懸命ケアーしてくださっていましたが、すでに炎症が起きている口を触られるのは当然犬たちもイヤ。。

臭いも強くなってきたので、一度全身麻酔下でしっかりと処置をすることにしました。

歯科でいつもお世話になっているのは、荻窪ツイン動物病院です。
URLhttp://www.ogikubo-animal.com

今日は私も一緒に歯科処置です。

今日もナッツは一緒 
IMG_08b68.jpg

ぼんちゃんの名前が呼ばれ診察室に。歯をさっと確認。
やはり口の中は結構歯周病がひど炒め、予定通り歯科処置を行うことに。
IMG_08b70.jpg

お預かりして血液検査、超音波検査、レントゲン検査をおこなっていきます。
ぼんちゃんは少し前から腎機能がやや悪いため、定期的に点滴治療を行っています。
昨日もしっかり輸液してきました

検査中もお利口なぼんちゃん
IMG_08b77.jpg

検査結果で大きな異常がないと判断し、麻酔をかけて処置します。

IMG_08b83.jpg

処置前の歯です。歯石もたまり、歯茎もかなり炎症を起こしています。
IMG_088b2.jpg

IMG_08b81.jpg

こちらの病院には歯科処置専用ルームがあり、歯科用レントゲンなども備わっているので、迅速に必要な処置を行うことができます。
IMG_08b86.jpg

IMG_08b89.jpg

見た目はきれいに見える歯でも、根っこがダメになっている歯って意外とたくさんあります。

それを放置すると、しばらくして結局また酷い炎症になり口臭も消えることはありません。

IMG_08b90.jpg

結局なんと、15本の抜歯になりました

でもピッカピカです!!
IMG_089b7.jpg

IMG_089b6.jpg

処置時間は約3時間半かかりました。ですが、もちろんしっかりと麻酔をモニターしながら行うのでぼんちゃんは麻酔の目覚めも良くすぐに起き上がりました

こちらの病院ではガラス1枚隔てて飼い主さまが処置の様子を見学いただけます。

ぼんちゃんの飼い主さまもずっと付き添っていてくださいました
ナッツも一緒に(笑)

IMG_08b98.jpg

IMG_09b01.jpg

今回の処置前後の写真です。
IMG_09b07.jpg

IMG_090b6.jpg

ぼんちゃんはお家に帰って「ごはんちょうだい!!」と催促したようです
IMG_09b08.jpg

シニアで腎臓も悪いので念のため翌日往診に伺って採血しましたが、むしろ処置前より数値は改善(笑)

ぼんちゃん!本当に良く頑張ったね!!

これからますます元気に過ごそうね!

しまペットCLINIC
shima.pet.clinic@gmail.com

猫さんの糖尿病管理
2017年11月10日 (金) | 編集 |
先日の往診症例です

11歳の猫、ボーノくんです。

糖尿病があるので、1日2回インスリンのお注射が必要です。

猫さんの糖尿病は原因は様々。

膵炎だったり、薬剤誘発性だったり、副腎腫瘍だったり・・・

でも最も多いとされているのが、以下の2つです。

◎遺伝や高カロリー、高脂肪食、運動不足などにより引き起こされる「インスリンの作用不足」が原因とされる人でいう2型糖尿病。

◎慢性膵炎


血糖値を下げる役割をするインスリンというホルモンは膵臓から出ます。

実は中高齢の猫の9割は「慢性膵炎」を患っているというデータがあります。

食事や生活環境が関係しているのかなぁと思っていますが、まだ断定はできません。

糖尿病の原因とされている、膵炎は、超音波検査、血液検査などである程度診断できますので必ずチェックします。

糖尿病を上手にコントロールするには、生活習慣の改善に加えて、膵臓のケアーも同時に行うことがとても大事です。

そして治療の主体は「インスリン注射」です。

「治療」と書きましたように、昔に比べて猫さんの糖尿病はとてもうまく管理できるようになりましたので、いずれインスリンの量を減らしたり、投薬をやめることができる可能性が十分にあるということです。

なので決して諦めず糖尿病と向き合ってくださいね

インスリン注射はもちろん必要なのですが、それよりももっともっと大事なことがあります。

◎体重管理
肥満がいけないように感じますよね?

もちろん肥満も良くないのですがもっと良くないのが「痩せていること」です。

インスリンは脂肪、筋肉に作用しますので、痩せすぎで脂肪も筋肉もないとインスリンが全然効きません。

なので、痩せている場合にはしっかり給餌して体重を増やします。

◎炎症やストレスはないか!?
膀胱炎や歯肉炎、関節炎などの何らかの炎症が体にあると、ストレスがかかります。

ストレスが体にかかると、副腎という臓器からその炎症を抑えようとコルチゾールというステロイドホルモンが出ます。

その結果、ステロイドホルモンによりインスリンが効かなくなります。

しかし、興味深いのが、中高齢になると何らかの炎症がない動物はいないということ。

もちろんこれは人のデータですが、老化=慢性炎症

猫さんで言えば、10歳以上の猫は7割が老齢性関節炎があると報告されています。

すべての炎症を把握したり、改善することは難しいですが、運動療法、ハーブ、サプリ、時に薬などにより慢性炎症はかなり改善することできますので、こちらも積極的に併用していきます。


◎食事
可能な限り規則正しく食事を与えた方が血糖コントロールしやすいです。

そして、食事ももちろん、高タンパク低炭水化物が良いのですが、高齢になると、慢性腎障害をもっている猫たちも多いです。

慢性腎疾患の猫さんには高タンパクではなく低タンパク食が勧められますので、腎障害がないかどうかもしっかり見ていく必要が有ります。

食事は高タンパク低炭水化物の方がインスリン量が減らせる傾向にはありますが、腎疾患やその他の問題があって高タンパク食与えられない場合には、インスリン量を調製すれば良いだけですので、決して心配しないでくださいね!

ボーノくんは、まだ目も開かない子猫のときに今の飼い主さまに保護されました。

当然そのときはすでにお母さん猫はいませんので飼い主さまがミルクをあげて育ちました。

その後も、必ず1日1回は直接フードを口に入れるということをされてきました。

理由は、いつかこの子がなんらかの疾患で給餌しなくてはいけなくなったとき、少しでもストレスが少なく受け入れてくれるように・・・という思いで。

今は糖尿病があるので、インスリンを注射したらぜひとも食べてもらいたいもの。

なのでこうやって給餌してくださっているのです。

とっても上手



そして、糖尿病管理でやはり重要なのが、定期的に血糖値を測定することです

最初にお話ししたように、猫さんの糖尿病の場合、インスリン注射を続けることで、本来自分が出していたインスリンが貯蓄されてきて、少しずつ自分でも出せるようになってきます。

なので、同じ量のインスリンを投与し続けると、効きすぎてしまう可能性があるのです。

糖尿病は確かに毎日インスリンの注射が必要ですし、定期的なモニタリングも必要ですので、飼い主さまには大変な負担もあるかとは思います。

でも、今は色んなことがわかっていますし、

食事の種類、食事の上げ方もその子その子に合った方法があり、インスリンも今はいくつも製剤があります。

最初はそれを見極めるためにとても大変な期間がありますが、でも、どうぞかかりつけの獣医師に不安なことは全部話して一緒に治療されてくださいね

毎日がお互いに穏やかでhappyに過ごせるように。

難しい糖尿病の管理ではありますが、きっとうまく行く方法があると思いますので

ボーノくんのお気に入りの治療場所は押入れの中♪
IMG_0419.jpg

しまペットCLINIC
shima.pet.clinic@gmail.com

グリオーマ 脳腫瘍のアビーちゃんー⑤
2017年11月05日 (日) | 編集 |
【発症から85日目、オペ後25日目、抗がん治療1クール目】
今週から抗がん治療スタートしました!

5日連続で経口投与の抗がん剤です。

初日は抗がん剤の取り扱いに飼い主さまもドキドキ!!

でも大好きなサツマイモにくるんだらパクリ

5日間飲み続けたら3週間は休薬です。

そして、4週に1度、5日間連続で抗がん剤投与がこれから続きます

それはずっと・・・・ 命ある限り。

なぜなら、病におかされたアビーちゃんが、少しでも辛くなく、そしてhappyでいられるように。


大好きなご家族との時間がたくさん過ごせるように。
IMG_03a98.jpg

【発症から92日目、オペ後32日目、抗がん治療1クール目】
さて 無事に抗がん治療1クール目が終了しました

今日は抗がん剤による副作用が出ていないか血液検査でチェックです

結果は全く問題ありません

むしろ今まで少し高かった肝臓の値も正常値になり全てパーフェクト

ほっとする瞬間です

おうちでの様子ももちろんいたって元気とのこと。

良かったぁ。

これでしばらくおうちでのんびり過ごそうね!!

次は11月の中旬に2クール目だけど、きっと大丈夫
IMG_03a97.jpg

しまペットCLINIC
shima.pet.clinic@gmail.com