東京、千葉、神奈川、ペットの往診動物病院です。飼い主様の環境とその子にあった治療方法をご提案いたします。
肥満細胞腫
2017年03月31日 (金) | 編集 |
先日フレンチブルッドグのwebサイトに掲載させていただいた記事、「肥満細胞腫

フレンチブルドッグ、ボストン、ボクサーなどのブルドッグ由来犬種に多発するのですが、もちろん全ての犬種、全ての猫に多発する腫瘍ですので、こちらにもアップさせていただきますね

愛しい我が子の皮膚に何かポツッとできものがある

そんな経験をされたことがある方も多いかもしれません。

皮膚にできもの、日常の診療でもとても多いです。


皮膚感染症の一過性の湿疹(ニキビのようなもの)のこともあれば、放っておいても小さくなるような良性の腫瘍もあれば、当然悪性の腫瘍ができることも。

肥満細胞腫は皮膚腫瘍の中でもとっても発生率が高いです。

《症状》
体を撫でていたら、何かポツっと指先に触るものがある。
よく見たら、何かできものがある。

《原因》
体表にできる「できもの」はある程度年齢や、見た目、もしくはその周囲の皮膚状態からそれが何であるのかを推測できることもあります。

しかし、それはあくまで「推測」

犬の体表面にできる皮膚腫瘍の中で最も発生率が高いとされるのが「肥満細胞腫」です。

肥満細胞腫はそのできものの見た目がとってもバライエティに富んでいます。

つるんとした外観のものもあれば、毛がはえているもの、一つだけできるものもあれば、複数個できるもの、柔らかいものあれば、硬いものも。
外観上、すべての腫瘍に似ているのです

なので、見た目で「肥満細胞腫っぽい」とも「肥満細胞腫ではなさそう」とも言いにくい腫瘍です。

一般的にはシニア犬で発生しますが、6ヶ月齢の子犬でも発生することはあります。

そして、肥満細胞腫は悪性度の高いものから低いものまで様々です。

何年もかけて緩やかに成長するものあれば、一気に大きくなりリンパ節に転移するものもあります。

リンパ節に転移した肥満細胞腫は、肝臓や脾臓に病巣を作り、全身に広がります

肥満細胞腫は、組織学的に悪性度を判定することができるのですが、フレンチブルを含めたブルドッグ由来の犬種は、他の犬種と比較すると悪性度が低いものであることの方が多いです。

《診断・治療》
肥満細胞腫は一般的に針生検で診断可能です。とても特徴的な細胞なのです。

針生検は特に麻酔も必要ないですし、一瞬チクっとはするかもしれませんが、一瞬で検査可能です。

中には判断が難しく、鎮静下で組織を一部生検する必要があることもあります。

何れにしても、肥満細胞腫は怖い腫瘍であることは間違いないので、「見守る」のではなく、時に積極的に診断することも必要です。

治療としては、外科的に切除することが一般的。

悪性度にもよりますが、放射線や抗がん治療が必要となることもあります。

《予防》
犬たちは皮膚表面が毛で覆われているため、できものを見つけにくいのも事実。
常に我が子の体をさわり、何かできていれば、かかりつけの病院で受診されてくださいね

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誤飲・誤食
2017年02月21日 (火) | 編集 |
病気辞典を担当させて頂いている「フレンブルドッグライフ」の編集者の方から、「誤飲誤食に関しての記事」のリクエストをいただきました
フレンチブルドッグライフhttps://frenchbulldog.life

「たった今目の前でおもちゃを飲み込んじゃった!」

「気づいたらビニールガジガジしていて、半分くらい食べちゃった!」


そんなご連絡は当院によくあります(^^)』

誤飲による病院での受診は実はとても多いんです。

アニコム損害保険株式会社さんの調査によると、2014年の1年間での誤飲件数は、
犬種でいうと1位ボストンテリア、2位バーニーズ、3位はキャバリア、4位はジャックラッセル、5位がラブラドール、6位がフレンチブルドッグとなっています。
記事http://www.anicom-sompo.co.jp/company/news/news_0161130.html

都内では犬種的な背景から、トイプードルやフレンチブル、ダックスの誤飲を診察することが多いです。

また、圧倒的に、0歳から1歳の若い子に多いです。

さて、誤飲・誤食、目の前で飲んじゃった!そのときやるべき行動は

すぐに病院に連絡を!

今はもうやる方は殆どいらっしゃらないとは思いますが、決して「塩」を食べさせてはいけません。
「オキシドール」を飲ませてはいけません。


確かに、昔は食塩やオキシドールを飲ませて吐かせることもありました。

でも今は多くのことがわかるようになり、塩やオキシドールを飲ませた場合の体に及ぼす損傷・影響はとても大きなもの。決してやってはいけません

ですので、目の前で何かを飲み込んでしまった場合はとにかく病院へ連絡をしてくださいね

さて、目の前で飲み込んだ場合は、飼い主さまもすぐに次の行動に移せるとは思いますが、こんな症状も実は誤飲誤食だったりします。

「うちの子は朝によく胃液を吐く」インターネットで調べたら、「空腹時嘔吐」ってあるからきっとそうゴハンをもっと頻回にあげよう
ゴハンを頻回にあげたら確かにあまり吐かなくなったかも!時々は吐くけど!


実はこれ・・・胃内に異物がある可能性があります。

以前、朝に時々吐く、でも食欲元気はいっぱい、排便も良好!
しかし内視鏡をいれてみたら、数ヶ月前に飲み込んだと思われる、ぬいぐるみが二つも出てきました!!

ぬいぐるみやおもちゃなどの異物が胃の中でころころしている場合、食事を食べて胃が膨れていると特に違和感を感じませんが、時間がたち、食事だけが腸の方に消化されていくと、胃の中には異物だけが残り、胃を刺激し吐き気が出ます。

他にもこんなケースがありました。

3ヶ月に及ぶ慢性嘔吐。レントゲンで胃内にくっきり映る異物。
内視鏡を入れてみたところ金属片が胃に張り付いており、その部分で炎症が起き、時間帯にかかわらず吐き気を起こしていました。

異物自体は小さなものでしたが、金属片などは溶解し胃に張り付き重度の炎症を起こすことがあります。

時々吐くけど、食欲も元気もあり、排便も良好。一般的に飼い主さまには「危険!異常!」とどうしても映りにくくなります。

『うちの子は吐きやすいから』と言われる事がありますが、確かに犬は人よりは吐きやすい動物です。

でも、度々吐くというのはどこかに異常が隠れている可能性があります。

私たち獣医師は、吐かせるケース、経過を見るケース、内視鏡をするケース、開腹手術をするケースを必ず分けて考えています。

なので、もし我が子が何かを食べてしまった!もしくは、よく吐く!そんな時は、まずはかかりつけ医にご相談くださいね。

さて、そもそもどうして異物の誤飲や拾い食いが多いのでしょう?
犬はとても嗅覚が優れています。フレンチブルドッグは鼻の長い犬種と比較すると確かに嗅覚は劣りますが、それでも私たちよりもはるかに素晴らしい嗅覚を持っています。

犬は、興味がある物に対して、「近づいて匂いを嗅ぐ」という習性があります。
犬は、目の前のそれが「なにか?」を理解する為に嗅覚を使っています。でも、私たち飼い主は、犬が落ちているたばこや食べ物に興味を持って臭いをかぎに行ったとしたら、食べたら大変!と思って、あわててリードをひっぱったり、大きな声で注意したりしてしまいがちです。
そんな私たちの行動こそが、ますます犬たちの好奇心を刺激し、落ちているものを何でも口に入れる習慣へとつなげてしまうのです。

犬にとって臭いを嗅ぎ、興味を持つという事は当然の行動です 。

であれば、口に入れたものを飼い主さまの指示で「出す」ということを日頃から楽しく犬たちに教えておくことはとても重要です。

そして、圧倒的に若い子で多い誤飲誤食。一緒に暮らす家族だから、床に何か落ちていないか、食べて危険なものはないか?しっかりお家や散歩コースを確認してあげてくださいね
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胆嚢摘出したブーフくん-胆嚢粘液嚢腫
2016年02月24日 (水) | 編集 |
先日の症例報告です

13歳のミニチュアダックスのブーフくんです
かかりつけの動物病院の定期検診で胆嚢に異常があると診断されました

胆嚢(たんのう);皆さま一度は聞いた事があるかと思います

私たち人間にも胆嚢はあります。

胆嚢は肝臓に包まれるように存在します。

相変わらず恥ずかしい絵を・・・。なんかバランスがおかしい(´・_・`)
足が揃っているのがいけないのかしら・・。
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肝臓で作られた胆汁を蓄える働きがあります。

胆汁は特に脂肪分の消化を助ける働きがあり、胆嚢は必要に応じて収縮して、総胆管(図のピンクの→)を通して十二指腸へ送り出し食物の消化を助けます
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胆嚢内の胆汁が粘性を持ち、泥状になった状態を「胆泥;たんでい」と言います。

当然、粘性を持つので、細い胆管や総胆管を通りにくくなり、胆嚢内に留まってしまいます

また、胆泥の他に、胆嚢内がゼリー様物(ムチン)の物質で置き換わってしまう疾患を胆嚢粘液嚢腫;たんのうねんえきのうしゅと言います

左が胆泥症右が胆嚢粘液嚢腫です。
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皆さまのワンちゃんの中にも、「胆泥が溜まっています」と診断された子もいらっしゃるのではないでしょうか?

もしくは、「胆嚢粘液嚢腫」と診断された子もいらっしゃるかもしれません。

胆泥、胆嚢粘液嚢腫・・・。実はまだまだ発生機序などはっきりとわかっていることが少なく、また無症状であることも多いので私たち獣医師の中でも治療をどうすべきか悩むところです

胆泥に関する現在の考え方に関しては、後日アップするとして、今回はブーフくんが診断された胆嚢内がゼリー様物質で置き換わってしまう、この「胆嚢粘液嚢腫」について

胆汁が粘性を持った胆泥と、胆嚢粘液嚢腫は基本的には異なる疾患と思ってください。

胆泥があると胆嚢粘液嚢腫になるというデータも今はまだ特に出ていません

ただ、胆嚢粘液嚢腫の疾患で、胆泥が溜まっていない疾患はないそうなので、関連性を否定はできないのですが・・。

ただ、ひとつわかっていることは、胆泥と胆嚢粘液嚢腫は、よほど初期じゃない限り、エコー検査で区別がつきます

そして、胆嚢粘液嚢腫と診断し手術を行った約50頭の犬では、症状の有無やエコーの見え方に関わらず、2−3割の子がすでに胆嚢破裂を起こしていたというデータがあります

胆嚢粘液嚢腫は胆嚢内がゼリー様物質に置き換わり、内腔が非常に狭くなり、胆嚢の収縮も、正常の子の半分以下になってしまいます

また、破裂を起こした胆嚢は周囲の組織もダメージを受け、組織がもろくなっているため、手術自体も難しくなります

なので、私個人的な意見といたしましては、「胆嚢粘液嚢腫」と診断されたならば、できるだけ健康なうちに時期を見て胆嚢を摘出すべきかなぁと考えています。

胆嚢はなくても良いのか!?と心配される方もいらっしゃると思いますが、先ほどの絵にもあるように、胆嚢は肝臓で作られた胆汁を貯めておく臓器。

もちろん、なくて良い臓器なんてないですが、でも胆嚢は仮になくても、肝臓から胆汁はちゃんと分泌されていますので大丈夫です。貯蔵する場所がなくなるだけです。

その後の食事も生活も基本的には今まで通りで問題ありません

ブーフくんは、症状もなく、とても元気でした。

ですが、かかりつけの病院で、胆嚢粘液嚢腫が進行し、胆管にも負担がかかり胆嚢も胆管も腫れている危険な状態であるため、手術したほうが良いと診断され、昨年末手術をされました

摘出した胆嚢はやはり破裂寸前で、胆嚢内もゼリー様物質で置き換わり、胆嚢としての機能はもはや果たしていなかった様です
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私自身も、手術をして良かったと納得した症例です。

手術を終えたブーフくん。飼い主さまのご面会にしっぽをふる元気
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ところが・・・この後実は、長年負担をかけてきた胆管に術後小さな穴が開き、緊急手術が再度行われました。

飼い主さまはあんなに元気だったブーフくんが、手術をしたことで具合が悪くなり再度手術になったことでどれだけご自身を責められたことか・・

でも、ブーフくんの摘出した胆嚢はすでに炎症が起き、経過を見ていたら、おそらく破裂していたことと思います。

手術をしたことが間違いのなのではなく、それほどの状態だったということ。

ブーフくんのかかりつけの病院の先生や看護師の方たちがブーフくんが術後快適に過ごせるようにと、自宅での治療をご提案してくださったそうです

病院スタッフが点滴などを搬入し、自宅治療の準備が整いました。
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まだ状態が安定せず、飼い主さまも不安な気持ちがたくさん。

でも、動物は病気を理解できません。飼い主さまがなぜ悲しんでいるのか、なぜ不安に思っているのかも。

だから、いつものように優しく声をかけて元気に接してあげて下さいね

動物には生きる力がたくさんあります

大好きな飼い主さまの存在がその力をさらにアップさせてくれます。

手術から約2ヶ月。ようやく血液検査の数値も安定し、ブーフくんもすっかり元気になりました

今は腎臓も肝臓も心臓も元気いっぱい。
ブーフくん13歳、頑張ったね(^^)
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胆嚢粘液嚢腫はエコー検査で診断することが可能です。

また、甲状腺機能低下症などの内分泌疾患が関与することも示唆されています。

どちらも早期発見が可能な疾患ですので、どうぞかかりつけで定期検査をされてくださいね

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僧房弁閉鎖不全症
2015年06月23日 (火) | 編集 |
8歳ミニチュアダックス海(かい)くんです


歯の裏側の歯石がびっしりついているということで相談をいただきました。

表側は無麻酔でもきれいに歯石を取ることはできますが、裏側にかなりついていることと、年齢と犬種を考え、一度麻酔下でしっかりとケアーする事をオススメしました

いつも当院がお世話になっている『荻窪ツイン動物病院』に一緒に来院しました

飼い主さまは遠方にお住まいで、なんと新幹線で連れてきてくださったのです

久しぶりに会う海くん、いつも穏やかで優しい男の子です(^^)

さっそく術前検査

をしたところ・・・。なんとレントゲンで心臓肥大が認められ、聴診でも心雑音を聴取

ペンで指しているところが拡大しています。

超音波検査も行い、僧房弁閉鎖不全症という事がわかりました。


今では小型犬と暮らされている方がとても多いので、犬の雑誌や本には必ずと言ってよいほど『僧房弁閉鎖不全症』は小型犬の代表的心疾患として記載されています

実際に、中高齢の小型犬の子たちを聴診すると、心雑音を持っている子によく遭遇します

「僧房弁閉鎖不全症」、簡単に説明します。(ややこしいので図をみならがら文章追ってくださいね(笑) )


心臓には4つお部屋があります。(左心房、左心室、右心房、右心室)

図のように、全身を巡ってきた血液は右心房に流れ込み、右心室を通って肺に行き、肺で酸素たっぷりの血液に交換されます。

その後、左心房に戻ってきて、「僧房弁」と言われる弁を通り左心室に流れます。

心臓がドクンっ!と拍動すると、左心室に溜まっていた酸素たっぷりの血液が全身に流れていきます。

本来、左心房と左心室を隔てている「僧房弁」は心臓がドクンっ!と拍動した時にはしっかりと閉じ、血液が逆流しないようにしているのですが、この「僧房弁」が変性し血液の一部が左心室から左心房に逆流することにより左心房の内圧があがり様々な病態を起こす疾患です。


小型犬の純血種に多く、マルチーズ、ヨーキー、ポメラニアン、トイプードル、ダックス、シーズー、キャバリアなどに多発傾向が見られます。

10歳以上の子では必ず定期的な診察をオススメします。

僧房弁閉鎖不全症は病態によりいくつかに分類されます。(近年ではステージA、B1、B2、C、Dの5つ)

ステージごとに治療のガイドラインがあり、また効果の高い薬もたくさんあるので、しっかりと向き合うことで、僧房弁閉鎖不全症と診断されても、より快適に犬たちが暮らせる選択肢がありますので、心配なことは何でもかかりつけの病院に相談されてくださいね

そして海くん。心疾患があることはわかりましたが、この段階なら麻酔はかけられるだろうと判断し、またこれ以上進行したら麻酔は難しいと判断し、飼い主さまと話し合い、麻酔下歯科処置を行うことに。

「行ってきます!」   ガラス1枚隔てて、飼い主さまがずっと付き添ってくださっています


麻酔をかけ、各種検査を行い、最終的に歯科用レントゲンで歯の根っこを確認。


残念ながら1本は抜歯になってしまいましたが、でも、1本で済んだから良かったかな

口の中は所々赤くなっており口腔内環境はあまり良くありませんでした。


歯垢歯石は細菌の塊なので(>_<)

でもピッカピカになりました(*^^*)


麻酔からしっかり覚めるのに少し時間がかかってしまいましたが、でも、夕方には元気になり、飼い主さまと一緒に新幹線で自宅に戻られました

新幹線でのお写真や、自宅に戻られてからのお写真をいただき、私もほっと一安心です


その日のゴハンもモリモリ食べてくれた様子です


きっとこの様子を見て何よりも嬉しかったのは飼い主さまですね(*^^)v
飼い主さまご自身も犬のお仕事をされていらっしゃいますが、我が子の前では、一飼い主。

本当にお疲れ様でした。

そして、心臓に関しては今後お薬を継続していきます

海くん。楽しいHappyな毎日にしましょうね

そうそう、1月のブログでご紹介した麻酔下歯科処置をしたダックスのロッキーくん。
ブログ http://shimapetclinic.blog.fc2.com/blog-entry-201.html
その後も飼い主さまは一生懸命オーラルケアー頑張っていらっしゃいます♪

当院が定期的におこなっているDOGSHIPさんとのコラボレッスンにも定期的に参加され、今は歯の裏側を磨くためのtubeくわえも出来るようになってきました(^^)
DOGSHIPさんとのコラボレッスン(7月) http://dogship.com/new10/wp-content/uploads/2015/06/20150701_event.pdf

犬たちは口を開けたままにするのが苦手。でも、何かをくわえた結果、口が開いているのはOKです。
やみくもにtubeをくわえさせてもうまくはいきません

そこに楽しさやロジックを組み込んでトレーニングしていくと上手にくわえられるようになってきます
先日ロッキーくんの飼い主さまからこんなかわいいお写真が(^^)


ロッキーくん、来月も楽しみにしていますね!

そして、海くんもこれから一緒に頑張りましょうね


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軟口蓋切除  & 鼻腔狭窄のオペ
2014年12月23日 (火) | 編集 |
先日、フレンチブルドッグのみりんちゃんの手術に立ち会いました

ブログでも何度か紹介していますが、フレンチブルドッグ、パグ、ボストンテリア、シーズーなどいわゆる“お鼻が短い犬種”短頭種に起こる呼吸器の問題です

短頭種気道症候群に関しては過去のblogを参考になさってくださいネ
 http://shimapetclinic.blog.fc2.com/blog-entry-73.html

短頭種気道症候群は遺伝的素因により、若いうちから発生し、慢性経過をたどりながら徐々に悪化していきます

みりんちゃんはまだ1歳。 ここ最近非常に呼吸が苦しくなるペースが速くなりました

お散歩でも、室内でもちょっと興奮しただけで、チアノーゼまでいかないにしても相当苦しそうです

一緒にお散歩を見させていただき、この状態では軟口蓋切除を行った方が良いと判断しました。



でも・・・・。飼い主さまはこの数年で2頭のフレブルちゃんを早い段階で亡くしたばかり。。。

それがどんなに苦しかったことか。 

でも、もちろんみりんちゃんの手術をした方が良いことは飼い主さまも十分に感じていらっしゃいます。

ご家族みんなで話し合い、手術に踏み切りました。

今回受診した病院は短頭種にとても力を入れていらっしゃる病院

私も一緒に伺ったのですが、本当にすてきな病院でした

飼い主さまへの説明もとても丁寧でわかりやすく、同じ獣医師としてとても勉強になりました


飼い主さまも「ここなら!」と納得され、手術を決意。

12月20日、私も立ち合いのもと、手術が行われました。 

今回みりんちゃんが行った手術は「軟口蓋切除」と「鼻腔を拡大する手術

文献によると、上記にあげた「軟口蓋過長」と「狭窄性外鼻孔」を切除した場合の改善率は96%と高い治療効果が得られます。



まず軟口蓋切除ですが、特殊な機械を使って切除していきます。





術中、手術のポイントや内部構造など丁寧に教えてくださいました。

みりんちゃん、扁桃腺も気管周囲も赤く腫れていました。

短頭種はどうしても呼吸時に無理がかかっているので、みりんちゃんのように扁桃腺やその周囲組織が赤く炎症を起こしているケースがとても多いそうです。

短頭種と暮らされているおうちには、ネブライザーが1家に1台あると良いですね

次に鼻腔切除

こちらの病院での術式は他のどの病院でもされていないようです。

つまり、見ている外側だけでなく、問題は鼻の中の狭窄という事。

特殊機械を使用して鼻のを広げていきます。


私も実際に確認しながらの手術。

とても理にかなった術法、驚きと感動

この病院の院長先生が短頭種でたくさんの経験をされてきたからこその術式だそうです

扉一枚向こうには飼い主さまが待っていらっしゃいます

そうそう。ここもなるほどなぁと思ったところなのですが、この病院では、短頭種の手術は麻酔導入直前までワンちゃんと飼い主さまは一緒にいてもらいます。

興奮する子は飼い主さまにオペ室に一緒に入って頂きます。

フレブルちゃんの場合、飼い主さまと離れただけで呼吸があがってしまう事が。。

そうすると、あっという間に軟口蓋は腫れあがってしまいます

また、麻酔が覚めたらすぐに飼い主さまにそばに来てもらいます。

みりんちゃんも目が覚めてすぐに待合室の飼い主さまのお膝に。


しばらく様子を見て、日帰りでおうちへ(*^^)v


無事に手術を終え、本当に本当~~~~~にホッとしました

退院時、院長先生からこんなお話しが。

「この手術をすると、かなり高率でゴミ箱をあさるので気を付けてくださいね。すごくお鼻が利くようになるんでしょうね、それと、嗅覚をいっぱい刺激してください。回復がより良いです」
と。

自宅に戻ったみりんちゃん。真っ先にゴミ箱に行き、くんくんくんくん!!

すご~~~い  先代のフレブルちゃんたちが得意だったセントトレーニングもこれから楽しみですね

1ヶ月くらいでみりんちゃんの呼吸を確認しに往診に伺う予定です(^^)

みりんちゃん、飼い主さま、本当におつかれさまでした

飼い主さまからこんな素敵なお写真を頂きました(*^^*)

みりんちゃん、くんくん色んなにおいを楽しんでいるのかな♪


最後に、みりんちゃんの手術をしてくださった東先生、スタッフの皆さま、心より感謝申し上げます。

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