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警戒エリアに侵入!犬同士にもルールがあります!
2014年09月10日 (水) | 編集 |
先日の症例のご紹介です。

柴犬のそらくんです。


他の柴犬さんにお耳を咬まれてしまいました

偶然そこに居合わせていましたので、まずは止血、止血

そう、お耳の傷ってとても血が止まりにくいんです

なので、どうかなぁーと気になる気持ちは抑え、まずはぐっと圧迫止血。

5分くらい圧迫したあと、そーっと傷の程度をチェックしました

耳たぶ(耳介)に、犬歯があたって少し削り取られたようになりました


縫うような傷ではなかったため、止血してお薬を塗り、飲み薬で経過観察としました

今回の事例を参考に犬の社会について少し考えてみようと思います。

今回の事故は、お耳を咬まれたそらくんのお家で起きました

何度か遊びに来たことのある柴ちゃんは、飼い主さまの膝ので抱っこされていたのですが、その柴ちゃんのを歩いていたそらくんにガウっといきました

このような犬同士のトラブルは、犬と暮らしている以上いつでも起こり得ます。

今回は何が原因で、どうすべきだったのでしょうか。

もともと自分に自信がある柴ちゃんが、飼い主さまの膝の上にいたことも今回重要なポイントとなります。

縦社会に重きをおく犬社会において、目線の高さは重要項目となります。

自分に自信が少ない子は、飼い主さまに抱っこされていたり、高いところにいる時に、他のワンちゃんが近づいた時、吠えや唸りが出ることがあります。

良く病院の診察室でも、飼い主さまに抱っこされている時に私たち獣医師が手を出そうとすると唸ったり咬もうとする子がいます。

でも、いざ床に下ろすと、しっぽフリフリで近づいてくる。

獣医師であればそんな経験はたくさんあると思います。

今回は自信がある柴ちゃんが上で、咬まれたそらくんが下だったので位置的には必然でした。

次に重要なポイントは『警戒エリア』です。
犬には臨界距離というものがあります。

ワンちゃんそれぞれが認識しているエリア内に他の犬や人が入って来た時、一般的にはアイコンタクトや唸りや吠えが出ます。
つまり、「これ以上近づかないでよ!!」というサインです

今回柴ちゃんからそらくんへのサインがあったかどうかはわかりませんでしたが、そらくん自身もそれを感受できず柴ちゃんのエリア内に入ってしまったため、吠えが発生。

咬むつもりはなかったとは思われますが、体勢もあり、柴ちゃんの歯が当たり、耳が切れたのだと思われます。

では、今回私たち飼い主はどうすべきだったのでしょうか

まずは、そらくんの行動範囲を管理すべきでした。
と言っても、ここはそらくんの家(笑)
そらくんはとーっても人懐こい性格なので、そこを考慮して、っという意味です

そして、柴ちゃんとそらくんが距離を保つようにケアする必要があります。

また、柴ちゃんの警戒度を緩和させ、臨界距離を広げておくのも必要です。

私たち飼い主は、犬が複数頭集まった時には、それぞれの関係性を見極めケアーする必要があります。


とはいえ、本来このような事故は犬同士ではよくあることで、決して特別なことではないのですが、でも、飼い主さまがそれぞれ異なりますので、何より飼い主さま同士の理解と和解が重要となります。

咬まれた方がかわいそう!と思ってしまうのですが、でも、そこには犬同士のルールと社会があるのです。

そこを私たち飼い主が理解できれば、よりいっそう犬との暮らしが楽しくもなり、学びにもなります

そらくんの飼い主さまはそこをちゃんと理解されている方。
男の勲章!! そんな風に受け止められるんです

再診に伺うと、足でかかないようにドーナツカラー(エリザベスカラーのようなもの)を首にしていたそらくん。


思わず飼い主さまと「浮き輪つけて海に行くみたい!」と笑っちゃいました

そらくん、まんざらでもないようで、マクラにしています。


ゴハンだってもりもり。


私の往診バックをくんくん。


傷もだいぶ良くなりました。


来週はご家族でお出かけだとか!楽しんで来てくださいね

しまペットCLINIC
shima.pet.clinic@gmail.com

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