東京、千葉、神奈川、ペットの往診動物病院です。飼い主様の環境とその子にあった治療方法をご提案いたします。
てんかん発作
2015年01月12日 (月) | 編集 |
先日の往診症例です

秋田犬大(だい)ちゃん。6歳の男の子です。


『発作が起きた!』という事で急いでご自宅に伺いました

大ちゃんは3歳ごろから2ヶ月に1度、時に月に1度てんかん発作が起きます

てんかんとは、種々の原因によってもたらされる慢性の脳疾患であり、反復性の発作(てんかん発作)が特徴です。

通常は、大脳の神経細胞は規則正しいリズムでお互いに調和を保ちながら電気的に活動しています。

この穏やかなリズムを持った活動が突然崩れて、激しい電気的な乱れが生じることによって起きるのが、てんかん発作です。

【原因】
てんかんの原因は様々ですが、大きくは症候性てんかん特発性てんかんに分けられます。

<症候性てんかん>
脳に何らかの障害があることによって起こるてんかん
ex)1歳未満:門脈シャント、水頭症などの先天性疾患
  6歳以上:脳腫瘍、代謝性疾患、循環器・呼吸器疾患etc

<特発性てんかん>
様々な検査をしても異常が見つからない原因不明のてんかん
ex)1~5、6歳で初回発作

症候性なのか特発性なのかをしっかりと見分けるためには、可能なら脳のMRI画像検査や脳脊髄液検査を行う事が勧められます。

ですが、一方でどの子もみんなMRIなどの検査が行えるわけではありません
近くにそういった施設がない方もたくさんいらっしゃいます

いわゆる「特発性てんかん」はある程度特徴的な症状もあります。

例えば、発作後はやたらお腹がすいたり、のどが渇いたり
発作後数分はウロウロ落ち着かなかったり

犬種や、発症時期、発作前後の犬の様子を飼い主さまからしっかり聞くことである程度予測をつけることができ、また治療を開始することもできます。

発作中の動画も大変有効となります

大ちゃんはかかりつけで脳の画像検査までは行っていませんが、症状から「特発性てんかん」という診断を受けています。

今までは抗てんかん薬は使用していませんでしたが、月に1度発作が起きる事や、大ちゃんは体重が50キロ以上もあるので発作が起きると飼い主さまも大変動揺されることも含め、今回抗てんかん薬の使用をお話ししました

抗てんかん薬は飲み始めると基本的には一生飲み続ける薬ではありますので飼い主さまもなかなか投薬スタートに踏み切ることができないケースも多いように感じます

ですが、今は副作用の大変少ない良い抗てんかん薬もいくつかありますし、なにより、発作が起きるという事実は事実なので、その子の発作がなるべく起きないようにしてあげるのもひとつの選択肢だと思います

特発性てんかんは一般的には上手に発作をコントロールできれば、発作のない健常犬と同じだけの寿命を全うできると言われていますし、私自身もそう思います。

一生付き合う病気だからこそ、かかりつけの獣医師に不安なことは何でも相談し、一緒に治療されてくださいね

さて、大ちゃん。ひとまず、発作を抑える坐薬を入れていただき、到着したころにはだいぶ落ちついていました

やや心拍はまだ早かったですが、いくつか治療させていただき様子を確認


しっかりと意識も戻りいつもの大ちゃん


帰りは玄関まで見送ってくれました(*^^)v


翌日ご連絡したところ、とても元気にされているという事で一安心

治療中、飼い主さまが普段の大ちゃんの優しい優しい性格や、もしかしたらこんなタイミングでいつも発作が起きるかもといったお話しをたくさん伺う事が出来ました。

実はこれもとても大事なポイントなのです

私たち獣医師は病気があれば治療しますし、発作が起きれば抗てんかん薬を注射するのは当然です。

ですが、大ちゃんのことをとても良く知っていらっしゃるのは飼い主さま。

飼い主さまからたくさんのお話を伺う事で、発作が起きにくい環境にしていくこともできます。

大ちゃん、これから一緒にがんばっていこうね


しまペットCLINIC
shima.pet.clinic@gmail.com


コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック