東京、千葉、神奈川、ペットの往診動物病院です。飼い主様の環境とその子にあった治療方法をご提案いたします。
救われた命。 エイズウイルス感染症
2015年06月07日 (日) | 編集 |
先日の往診症例です

10歳の猫ちゃん、ボーくんです


2ヶ月前までノラ猫ちゃんだったボーくんは、先月今の飼い主さまに保護されました。

もともとは、去勢手術をおこなってノラとしてリリースする予定だったそうです

しかし、術前の検査でエイズウイルス感染症;猫免疫不全ウイルス(FIV)感染症である事がわかりました。

また、お口の中の炎症がひどく、このままリリースしても、他の猫さんにエイズウイルスを感染させてしまうし、お口に重度の炎症があるので、外で生活するのは困難だろうと判断され、お家に迎え入れて下さいました

しかし、治療をするにしても、今までノラちゃんだったボーくん、病院に行くと呼吸がすごく上がってしまい、とても行かれる状態じゃないという事で往診の依頼をいただきました

先月初めてボーくんに会って来ました


初めて会ったボーくんはお熱も高く、眼は感染でただれていて、お口の中は重度の炎症、それに伴いヨダレもひどく、皮膚は全体的に炎症がおき、便はずっと下痢
《お腹の皮膚です》




食欲はとてもあり、飼い主さまから美味しいフードに、そして大好物のマグロのお刺身をもらいパクパク食べていました


エイズウイルス感染症についてしっかり説明させていただき、現時点でボーくんがどのような状態にあるかエイズ感染症の何期に相当するのか、そして、今何をしてあげられるのか、今後の見通しはどうなのかを話し合いました。

まずは、今日から出来る治療をスタートし、現状を把握するための全身の血液検査もさせていただきました

血液検査の結果は腎臓肝臓など内臓関係は全て問題なく、甲状腺機能も問題なし。猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIP)も大丈夫

約4週間お薬を飲んでいただき、昨日また会いに行ってきました

お熱はすっかり平熱になり、皮膚の状態もかなり改善しました(^^)
《前回ただれていた左側のお腹の皮膚と内股の皮膚》


《まだ少し炎症が残っているところもあります》




眼もだいぶキレイです

便の状態もかなり改善し、まだ下痢をする事はあるものの、形の良い便も出るようになりました。

お口のただれは減ってはいますが、まだまだ炎症は強いです

もりもり食事を食べてくれている事が救いです(^^)

この1ヶ月の治療効果を判定し、次の1ヶ月の治療方針をたて、また飼い主さまに数日に一度様子を連絡いただくことにしました

飼い主さまはとっても優しくて、ボーくんのお世話を一生懸命してくださっています。

飼い主さまに救われた一つの命。
今は穏やかに暮らしています。

エイズウイルス感染症は、陰性にする事はできませんが、でも、対症療法によって、猫さんの生活の質、QOLを上げる事は可能です。

その為には、猫さんにとっても飼い主さまにとっても、なるべく負担の少ない治療である事が重要です。

ボーくん、また1ヶ月後に会いに行きますね(^^)

そうそう ちょっとぽっちゃりになってきたので食事量に気をつけてくださいね(笑)

しまペットCLINIC
shima.pet.clinic@gmail.com

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