東京、千葉、神奈川、ペットの往診動物病院です。飼い主様の環境とその子にあった治療方法をご提案いたします。
膀胱炎 - 輸液はクリップで♪
2016年01月18日 (月) | 編集 |
先日の往診症例です

13歳の猫、まるちゃんです

2−3日前からトイレに入ったり出たり、いつもとは別の場所でおしっこしてしまうとのこと。

まるちゃんはもともと保護猫さん。

病院や人、いつもと違う環境がとっっっても苦手なんです

さっそくご自宅に伺ってきました

まるちゃん。お気に入りのトンネルの中でじーっとしています。
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猫ちゃんで「膀胱炎」を疑う場合、まず何より一番最初に確認するのが触診による膀胱です。

猫ちゃんの尿道はとても細いので、様々な原因により完全に詰まってしまうことがあります

結石だったり、炎症物質だったり、時には何もないのに

もし尿道が詰まっておしっこが外に出せないとすると、体に毒素が溜まりあっという間に「急性腎不全」になってしまいます

なので、まずは「おしっこが溜まっているのか、溜まっていないのか!?」 これは何より先にチェックします

10年以上前、まだ新人だった私を育ててくださった院長が、「猫の膀胱は必ずチェックしなさい、私たちが見落とすことで動物の命を落とすことになる」と言われたのをいつも思い出します。

さてまるちゃん。おしっこは出せてはいるようです
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じっくりお話を伺い、「急性膀胱炎」である可能性が一番高いと判断しました。

急性膀胱炎。

実は急性膀胱炎は猫よりも犬で発生が多いとされています。

その中でも感染による膀胱炎は猫では殆ど発生しないと言われています。

理由としては、猫のおしっこって犬と比較するととても濃い尿なんです

なのでその環境下では細菌が繁殖しにくいと言われています。

しかしながら、高齢の猫ちゃんでは慢性腎疾患やその他の疾患をもっていたり、抵抗力が弱かったりで、細菌による感染性急性膀胱炎が起きることがあります。

原因となる菌はE.coli;大腸菌が最も多いですが、その他の菌が混合感染していたりすることもあります。

本来は培養結果に基づいて抗生物質を選択するのが何よりですが、実際の臨床の現場では、培養結果を待つ前に治療を開始しなくてはいけないことの方が多いです。

まるちゃんも、年齢や症状からまずは細菌の感染を疑い、抗生剤で治療することにしました

今日は皮下点滴もおこないます。 輸液によって尿量が増え、菌や炎症物質を物理的に洗い流すためです。
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まるちゃん。飼い主さまになでなでしてもらい緊張の中じっと耐えていました
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当院では皮下点滴を行う際、小さなクリップを使用するようにしています。
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猫ちゃんは他人に触られることや、押さえられることにとてもストレスを感じる子が多いです。

なので、針を刺したら、針と毛を小さなクリップで留めて(※皮膚じゃないですヨ!)、私は少し猫さんから離れます。
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治療完了。

まるちゃん、早く良くなってね。

そこに同居のおーちゃんが様子を見にやって来ました。
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今日は自分は関係ないとわかるおーちゃん。普段はさっさと逃げるのに今日は余裕です(笑)

それにしても猫さんってなんてお行儀が良いのか。
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この美しい立ち姿にいつも惚れ惚れしてしまいます。三つ指ついてご挨拶(#^.^#)

さらっとやってきて、何も言わずに目の前でこのように座られると、私の方まで思わず正座して背筋が伸び、心の中で「失礼いたしました」とつぶやいてしまうんです(#^.^#)
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さて、翌日、抗生剤が効いて、頻尿が全くなくなりました

一般的には2週間くらい抗生剤が必要とも言われますので、しっかり様子確認していきましょうね

しまペットCLINIC
shima.pet.clinic@gmail.com




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