東京、千葉、神奈川、ペットの往診動物病院です。飼い主様の環境とその子にあった治療方法をご提案いたします。
アトピー性皮膚炎 ②
2012年06月04日 (月) | 編集 |
今回はアトピー性皮膚炎の第2回目です

前回、アトピーの子は、皮膚を守っているバリア機能が弱いというお話をしました。

アトピーは、生涯、完全に治ることはなく『憎悪期→緩解期→無症状期』繰り返す疾患です。

憎悪(ぞうお)期とは飼い主さまが見てもわかるような、湿疹が体に出たり、外耳炎になって耳を痒がったりしている時期です

緩解(かんかい)期とは、お薬やシャンプー療法などを行って、症状が落ち着いてきた時期です

そして、無症状期とは、眼で見てわかるような症状は一切ない時期をいいます

この無症状期が落とし穴

皮膚病は長い間、視診で行われてきましたので、眼で見て異常があるものだけが、皮膚病と考えられてきました。

でも、人の方の医学では、ずいぶん前から、皮膚の水分量の測定や、皮膚の蛋白や脂質の測定、バリア能の検査などを行って異常を見つけることが発達し、眼で見て異常ではない時期のアトピーの皮膚も『皮膚病』の状態であることが証明されています

残念ながら、まだまだ、わんちゃんたちの皮膚病は、眼で見て正常であれば『治った!』と思い、今でも治療は薬物療法が中心で、スキンケアはオプションと考えられています。
ゆえに、
・皮膚病発生  薬物療法  肉眼的病変の消失  治療中断 再発
・皮膚病発生  殺菌性シャンプー  長期的には悪化 
これを繰り返すことで悪化しています。

*今まで、外耳炎や、皮膚炎などを定期的に繰り返し、そのたびに、抗生物質や消炎剤などを飲んだり、殺菌性のシャンプーで洗ったりしたことのある経験はないですか?

先ほど述べた、『憎悪期→緩解期→無症状期』のこの無症状期にこそ適切な治療が必要であり、それがスキンケアです。

ただ、絶対に理解しておかないといけないのが、アトピーは外用のみで湿疹を回復できるわけではないということです。

スキンケアにできることは、
1、洗浄による悪化因子の除去
2、保湿剤投与による細胞の恒常性の回復
です。

なので、皮膚の痒み、湿疹などの憎悪期は薬物療法で回復させ、無症状期の状態をスキンケアで保って、次の憎悪期を予防し、さらに環境を改善していくという総合的な対策が必要とされています。

つまり、
皮膚病発生→アトピーの診断→薬物療法→肉眼的病変の消失→スキンケア→維持
これこそが、推奨される犬のアトピーの治療です

最終的には、スキンケアのみで維持することを目的とします。

次回は、実際のスキンケアの仕方、効果的なシャンプーやサプリメントの取り入れ方などをお伝えいたします
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