東京、千葉、神奈川、ペットの往診動物病院です。飼い主様の環境とその子にあった治療方法をご提案いたします。
23歳のしんくんのこれから
2016年03月08日 (火) | 編集 |
先日の往診症例です

23歳の猫しんくんです。

数日前から口に違和感があるのか、口を気にして思うようにご飯が食べれていないとのこと。

また、左目から涙や目やにが多いということです

しんくんは、子猫の時に一度キャリーで外に出かけたところ、とても怖かったようで、それ以来車はおろか外に出ようとするだけで泡を吹くほど暴れてしまうそうです

今日まで23年間、ずっと元気でいてくれたので病院にも縁がなく、かかりつけの病院もなく、とても心細く思われていたそうです

23歳のしんくん。当院では一番の高齢ネコちゃん(^-^)  どんなかぁーーーとドキドキしながらお家に伺いました

迎えてくれたのは 遠赤外線ヒーターの前であったまるしんくん
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まだ私が来たことに気づいていないようです お耳が少し遠いようです。

急に触るとびっくりさせてしまうので、視界に入るように動いていると、しんくんが気づいてくれました

そして・・・

ごろごろごろ〜〜〜
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往診バッグもチェック
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こういう時って、私は思わず正座。「どうぞご確認お願いします・・・」と弱気に心の中で唱えてしまいます

しんくん。23年間おだやかーーーに過ごしてきたのがとっても伝わります

まずはゆっくり全身check

心臓の音や肺の音は特に問題なさそうです。

お腹の中にも特に変なしこりなどもなさそう(^^)

お口の中を覗いてみると、大きな歯石が歯茎を圧迫しています

ぐらついている歯はなさそうですが、お口の違和感は歯周病が原因のようです。

涙も歯周病が関係している可能性があります。

鎮静をかけて歯石を取ることも可能ですが、まずは23歳のしんくん

食欲がやや落ちている原因は他にもあるかもしれませんので、採血して全身状態を確認しました

しんくん。採血もとっても大人しいです

結果が出るまでまたまたぬくぬく。
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しんくんの結果が出ました
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んーーーーー  腎臓と肝臓が悪いです・・・甲状腺ホルモンもやや高いです

飼い主さまとよく話し合い、まずは腎臓と肝臓のケアー、そして、大きく圧迫している歯石だけ、とりあえず無麻酔で取ることに
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私は獣医師ですので、目の前の動物を診断し、それに対する治療方法をご提案します。

でも。絶対に大事にしたいこと、絶対に忘れてはならないこと

それは、その動物が今日までどのように過ごしてきたのかということ

少なくとも、しんくんは23歳という一般的に言えばかなりの高齢。今日のこの瞬間までとっても幸せな時間と空間を過ごしてきたんです。

そこに私が介入することで、今よりもしんくんにとっての生活の質がガクッと落ちてしまったら本末転倒・・・。

飼い主さまと今の現状を話し合い、そして少しでも少ないストレスで今までのしんくんとの生活が維持でき、今問題となっている症状に対処するにはどうすれば良いか。

肝臓に関しては、お薬で様子を見ることに 小さな小さな薬です。どうかしんくんが気づかずに薬が飲めますように。

腎臓に関しては、今まで通りのごはんで構わないので、その代わり、そこに含まれる腎臓に良くない成分を吸着してくれるようなサプリメントを。無味無臭のサプリメントだから飲めたらいいなぁ。

甲状腺機能亢進症に関しては数値はあまり高くないですし、血流が良い分、腎臓も助けてもらっている可能性があるのでひとまず経過観察で。

そして歯茎を圧迫している大きな歯石は外しました。

ひとまずこれで1ヶ月様子を見て、1ヶ月後に再度血液検査をしてみて今後の治療法を決めたいと思います。
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どうしても口の違和感でご飯食べられないなら麻酔かけて処置の必要があると思いますし、肝臓が良くならないなら他のお薬の追加や甲状腺の治療の検討。

腎臓の数値が悪化するなら定期的な輸液やお薬の処方も検討です。

翌日飼い主さまにご連絡すると、薬も問題なく飲めて、ご飯を美味しそうに食べてくれたそうです

ほっと一安心です

しんくん、来月また会いにいくね

そして飼い主さまに腕枕をせがみ、一緒にお昼寝もされたんですって

飼い主さまのメールより
ーー
二十数年前に道端で拾った子猫が生涯を通して私に愛を教えてくれています。
私の恩返しなんて出来そうにないですが、一緒に楽しんで生きて行こうと思います。
ーーー


心があったかくなります。

すりすりしてくれるしんくんを目の前に、少しでも飼い主さまとしんくんのお役に立ちたい気持ちでいっぱいです。
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しまペットCLINIC
shima.pet.clinic@gmail.com



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