東京、千葉、神奈川、ペットの往診動物病院です。飼い主様の環境とその子にあった治療方法をご提案いたします。
多発性嚢胞腎
2016年11月19日 (土) | 編集 |
「余命1ヶ月と言われて・・・」と涙をためてお話しされる飼い主さま。

6歳のアメリカンショートヘアーの猫さんです。
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人では難病指定されている「多発性嚢胞腎」

もともとはペルシャに多く発症しますが、最近ではアメリカンショートヘアーやスコティッシュでも発生が認められています。

この疾患は遺伝病です。

3−10歳頃に症状が出て病院で発見されることが多いです。

この疾患を引き起こす遺伝子は常染色体優性遺伝といい、簡単に言うとこの疾患を発症した猫さんの両親のどちらかは「必ず」この病気を発症していることになります。

仮にこの猫さんが子猫を産んだとしたら、その子供の50%が多発性嚢胞腎を発症することになります。

そして・・・とても辛い経過をたどります。

徐々に腎臓に嚢胞ができ、確実に嚢胞の数を増やしながら大きくなり、腎臓はものすごく腫大していきます。

この子も目で見てわかるほどに腎臓が大きくなっています。
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そして、いわゆる腎機能障害が起き、亡くなってしまいます。。

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この疾患は少しずつ、しかし確実に進行するため、最初は症状が出ないことが多く、発見・治療が遅れやすいです。

まだ6歳。ついこの前まで元気だったのに。

状態は非常に悪いです。

今の日本では、なかなかお家の猫さんがどこのブリーダーさんから生まれたのかわかりません。

しかし、本来であれば、私たち獣医師はこういった遺伝性疾患を発見した場合、飼い主に伝え、そしてブリーダーさんに伝え、その親の遺伝子検査もしくは超音波検査をするべきなのだと思います。

そして、それが発見されたら去勢・避妊をしてあげて決してこの病気を増やさないようにする義務があると思います。

だって、こんなに若くしてこんなに大変な疾患になり、しかも、確実に悪化するのだから・・

猫ブームと言われる今の日本。

ブリーダーさんは本来その血統を正しく保持することが目的。決して望まれない疾患を増やしたい訳がありません。でも報告がないからわからないのですよね。。

遺伝性疾患が出たことを「獣医師ー飼い主ーブリーダー」の繋がりできちんと互いに報告できる販売方法になるともっといいのになぁ。

当院では、この疾患に対する遺伝子検査も行っております。

早期発見で進行を遅らせてあげる治療もあります。

ご質問などございましたらお気軽にお問い合わせくださいね。

しまペットCLINIC
shima.pet.clinic@gmail.com

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