東京、千葉、神奈川、ペットの往診動物病院です。飼い主様の環境とその子にあった治療方法をご提案いたします。
精巣腫瘍
2016年12月05日 (月) | 編集 |
先日の往診症例です

10歳のパグ、パンくんです。
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パンくんは去勢手術をしていないのですが、「最近2つの精巣の大きさが違う気がする!」とのことでご連絡いただきました

さっそくご自宅へ

たしかに。

右側の精巣の方が左と比較すると大きいです。
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右が大きいのか?左が縮小したのか?

いずれにしても、左右差があります。

熱感はないので、炎症ではなさそうです。


腫瘍を疑います。

犬の精巣腫瘍は主に3種類の腫瘍が発生します。

・精上皮腫(セミノーマ)    
・間質細胞腫(ライディッヒ細胞腫) 
・セルトリ細胞腫


多くは良性腫瘍であることが多いのですが、もちろん悪性であることもあります

飼い主さまに精巣腫瘍の可能性をお話しをし、良性が多いのは確かですが、悪性の可能性も考え、手術で摘出することにしました。

もちろん、 短頭種であること、10歳であることは可能なら麻酔をかけたくはないですが、でも、今元気なうちに安全に麻酔をかけ、摘出することが良いと判断しました。

いつもお世話になっているリリーフ動物病院さんで手術

麻酔も順調にかかり、目覚めも良く元気に当日帰宅

数日後飼い主さまから、手術してからの方がすごく元気になったんです!!と(^^)

さて、今回パンくんは両側摘出し、病理検査に出しました

結果、なんと
右側;精上皮腫で悪性
左側;間質細胞腫で良性

右側が悪性で戻ってきました

しかし、脈管浸潤はなく、腫瘍は取り切れていると結果が戻ってきたので一安心。

悪性の精上皮腫の場合、5−10%にリンパ節や肺、その他の臓器に転移することがわかっているので本当に良かったです。 
(セルトリ細胞腫は2割くらいが悪性と言われています)

今回、パンくんは違ったのですが、「セルトリ細胞腫」の場合、雌性変化を起こし、乳房が雄なのに大きくなったり、雄犬が寄ってきたりします。
また、皮膚の色素沈着なども。

一見精巣とは全く関係ないのに、そういった症状が実は精巣腫瘍からくるものであることがありますので覚えておいてくださいね

また、パンくんの左側の精巣もそうですが、間質細胞腫はあまり大きくならないことが多いです。

去勢をしていない子は、精巣のサイズに加えて、皮膚やその他の変化がないか、注意してくださいね
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しまペットCLINIC
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