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グリオーマ 脳腫瘍のアビーちゃんー①
2017年08月12日 (土) | 編集 |
「発作が止まらないんです!!」

そんな連絡を受けてすぐに向かったのは、夜22時頃。

ボストンテリア、11歳のアビーちゃんです。

すぐに確認すると、意識がやや朦朧とする中、落ち着いているかな?と思った瞬間、口をくちゃくちゃし始め泡を吹き発作が起きる。

数十秒で発作が落ち着いたかな?と思うとまた全身性に発作が起きる。

すぐに発作止めを注射。

一般的な血液の異常がないかすぐに血液検査

発作を誘発するような血液の異常はない。

脳疾患が強く疑われます。

発作止めの注射で少し落ち着いたように思われた発作。

しかし、さらに発作が頻発。


翌朝、最新設備の整う医療センターに連絡を取り救急搬送していただきました

すぐに脳のMRIを撮影。

MRIの結果はグリオーマ(神経膠腫)という脳腫瘍の疑いです。

今何がしてあげられるか!?

願うのはまずは発作を止め、そして可能であれば飼い主の元へもう一度元気に戻してあげたい

脳の炎症が強いので、まずはとにかく炎症を抑える治療を。

【入院1日目。麻酔で眠らせ発作を止める。】
IMG_9a763.jpg

グリオーマ、別名、神経膠腫とも言われます。

いわゆる『脳腫瘍』です。

脳腫瘍は、髄膜腫だとか、神経膠腫だとか、星状細胞腫だとかいくつか種類があるのですが、これを確定診断するには組織検査が必要となるので犬では人ほど脳腫瘍の分類までは行われません。

しかし、今はMRIなどの画像検査が可能となり、それぞれの脳腫瘍はある程度画像上の場所や見え方により脳腫瘍の種類を推測することができます。

犬の脳腫瘍は脳幹や小脳よりも大脳に発生することが多いです。

高齢の短頭種に好発します。

症状としては、性格の変化と、運動の機能の異常、痙攣発作が頻繁に見られます。

その他の症状として、旋回運動、運動失調、斜頸、嗜眠、強制歩行、行動の変化、失明、攻撃性の増加、徘徊が見られます。

治療は、ステロイドや抗痙攣薬を使用します。

これらの治療は、根本の治療ではなく、神経症状を抑えてあげたりすることにより動物のQOLをあげる治療です。

抗ガン治療(化学療法)も行われます。

基本的に、殆どの薬剤は脳に到達することができないので、理論的には抗ガン治療は脳腫瘍に効果的ではないと言えます。

しかし、実際には多くの脳腫瘍は脳を破壊するため、抗ガン剤は脳に到達でき、脳腫瘍に効果があると評価されています。


また、脳腫瘍は、腫瘍の範囲によっては外科手術が適応となることもあります。

放射線療法も期待できることがあります。

アビーちゃん懸命に頑張っています。

どうか目を覚まして・・・。

動画やお写真は同じ疾患を持つ飼い主さまに少しでもお力や参考になれたらと飼い主さまがご提供くださっています。

しまペットCLINIC
shima.pet.clinic@gmail.com


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